Our Story

About Quartz
Hollow Ridge

石英の峰から、日本の山岳自然との深い対話へ

石英の峰に
刻まれた歴史

クォーツホロウリッジの物語は、1998年の初夏、東京郊外の深山に足を踏み入れた一人の地質学者の発見から始まります。標高1,500メートルを超える尾根沿いを踏破中、彼は岩肌に無数の白石英結晶が輝く、かつて見たことのない景観に出会いました。まるで大地そのものが光を内側から放っているかのような、神秘的な瞬間でした。

その発見は単なる地質学的な驚きにとどまりませんでした。日本の山岳文化が長年育んできた「里山」の思想、すなわち人と自然が共存し、互いに恵み合う関係性が、この場所には色濃く残されていました。石英の結晶が何万年もの歳月をかけて形成されたように、この土地との絆もまた、時間をかけて育てるべきものだと確信したのです。

「侘び寂びの美学が教えるように、完全さの中にではなく、不完全さと時の経過の中にこそ、深い美しさは宿ります。この山々はそのことを、石の声で語り続けています。」

翌年、地元の山岳ガイドや自然保護活動家、そして東京の文化人たちとの対話を重ねながら、クォーツホロウリッジは正式に設立されました。目指したのは単なる観光地の開発ではなく、日本の山岳自然の哲学的豊かさを世界に伝える「場所」の創出でした。

「森の呼吸に耳を澄ます」という日本の概念に倣い、私たちは決して山を征服しようとはしません。むしろ山と共に学び、来訪者の皆様に自然が持つ内なる静寂と壮大さを体感していただくことを使命としています。石英結晶の純粋な輝きは、私たちのすべての活動の原点であり続けています。

28
年の歴史
47
保護区域(ヘクタール)
12k+
年間来訪者
花崗岩の断崖と谷の眺望

私たちの
三つの使命

クォーツホロウリッジは、自然の美しさを次世代へ伝えるという深い責任感のもとに運営されています。私たちの使命は、互いに補い合う三つの柱によって支えられています。

01

Nature Conservation

自然保護と生態系の守護

この山域に生息する固有の動植物、そして数万年にわたって形成されてきた石英地層を、未来の世代へと確実に引き継ぐことが私たちの根本的な使命です。人間の活動が自然に与える影響を最小限に抑えながら、生態系の本来の姿を保全するため、私たちは厳格な入山管理と継続的な環境モニタリングを実施しています。訪れる人々の数を慎重にコントロールし、踏み跡一つひとつが山に与える意味を真剣に考え続けます。里山の知恵に学び、自然と人間の関係を持続可能なものへと育てることが、すべての活動の出発点です。

02

Visitor Experience

本物の山岳体験の提供

日本が誇る「おもてなし」の精神を山岳自然の文脈に融合させ、来訪者の皆様に唯一無二の体験を提供します。石英の輝き、霧が谷を包む夜明け前の静寂、岩肌に刻まれた地球の歴史——これらすべてを、専門知識を持つガイドとともに深く味わっていただくことを大切にしています。ただ「見る」のではなく、山と「対話する」体験を設計することで、訪れた方々が日常に戻られた後も、自然への敬意と感謝の気持ちを心に抱き続けてくださることを願っています。一人ひとりに寄り添った丁寧な案内が、私たちの誇りです。

03

Geological Research

地質研究と学術的知見の発信

クォーツホロウリッジの石英地層は、日本列島の地質史を解明するうえで極めて重要な資源です。私たちは国内外の大学・研究機関と連携し、この地域の岩石・鉱物・地形に関する学術研究を積極的に支援しています。研究によって得られた知見は、わかりやすい形で一般の来訪者にも共有され、山をより深く理解するための教育コンテンツとなります。科学と美学を橋渡しすることで、クォーツホロウリッジは単なる観光地を超えた「生きた学びの場」としての役割を担い続けます。探求と発見の喜びを、すべての人と分かち合うために。

山を愛する
チームのご紹介

田中 健一
代表取締役社長

東京大学理学部地質学科を卒業後、国土地理院での勤務を経て1998年にクォーツホロウリッジを創業。石英結晶の発見者として山岳地質保全の第一人者となる。「山は人間に何かを与えようとしているわけではない。ただそこに在るだけで、人間の心に語りかけてくる。それが山の偉大さだ」と語る。登山暦30年、二児の父。

山本 美穂
自然ガイドリーダー

信州大学山岳科学総合研究所を修了後、国内外の高峰を踏破してきたベテランガイド。特に霧の中の石英尾根ルートを「日本で最も美しい夜明けの道」と呼び、その案内には哲学的な深みがある。植物生態学にも精通し、季節ごとの植生変化を詩的な言葉で説明することで知られる。環境省公認自然解説員。

佐藤 龍二
地質研究員

京都大学大学院理学研究科で鉱物学の博士号を取得。石英及び珪酸塩鉱物の結晶成長過程を専門とし、クォーツホロウリッジの地層が古生代後期に形成されたことを証明した論文は国際的に高く評価されている。地元の小学校や中学校でも出前授業を行い、次世代に地球科学の面白さを伝えることに情熱を注ぐ。

鈴木 さくら
訪問者コーディネーター

観光管理学の修士号を取得後、国内外のリゾートでゲストリレーションズを経験。クォーツホロウリッジには2015年に着任し、来訪者一人ひとりのニーズに応じた滞在プランの設計を担当。障がいをお持ちの方や外国語を話されるゲストへの対応にも注力し、誰もが山の恵みにアクセスできるユニバーサルな体験設計を追求している。

歩みの
軌跡

1998
創業と石英結晶の発見
田中健一が高尾山系の尾根で大規模な石英結晶群を発見。その価値を保全するため、クォーツホロウリッジを正式に設立。地元山岳協会との協定を締結し、保護区域の画定を開始する。
2003
初の公式自然観察プログラム開始
石英尾根トレイルの整備が完了し、専門ガイド同行の自然観察ツアーを開始。初年度から国内外の地質・自然愛好家を中心に高い関心を集め、年間来訪者500名を達成する。
2008
東京都自然保護特別区域に指定
クォーツホロウリッジの保護活動が評価され、東京都より自然保護特別区域として正式指定を受ける。同年、日本地質学会との共同研究協定を締結し、学術的フィールドとしての整備が加速する。
2012
国際エコツーリズム協会加盟
国際エコツーリズム協会(TIES)の厳格な審査をクリアし、日本の山岳保護区として初めての加盟認定を取得。英語・中国語・韓国語での案内体制を整備し、インバウンド来訪者の受け入れを本格化させる。
2016
ビジターセンター「石の家」開館
地元産の木材と石英岩を用いた環境共生型ビジターセンター「石の家」が完成。地質展示室、映像ホール、自然観察デッキを備え、山に入る前の学びの場として来訪者に親しまれている。年間来訪者が5,000名を突破。
2020
デジタル自然アーカイブプロジェクト開始
コロナ禍における来訪者の減少を機に、石英地層の3Dスキャン撮影と動植物データの体系的なデジタルアーカイブ化に着手。このデータベースは現在、世界20カ国以上の研究機関に提供されている。
2026
設立28周年・次の10年へ
設立から28年を迎え、年間来訪者12,000名以上・保護区域47ヘクタールを達成。気候変動に対応した新たな自然保護計画「石英の誓い2036」を策定し、次の10年に向けて取り組みをさらに加速させる。

私たちが大切に
している価値観

🌿
Preservation
自然保護

人の手が加わらない自然の姿を守り抜くことが、私たちの最も根本的な価値です。開発よりも保全を、利便よりも持続可能性を、常に優先します。山が持つ本来の力を損なわないよう、すべての意思決定においてこの原則を貫きます。石英の結晶が何万年もかけて育まれたように、私たちの保護活動も長い時間軸で考え続けます。

🍵
Omotenashi
おもてなし

日本古来の「おもてなし」とは、見返りを求めない純粋な歓迎の心です。来訪者一人ひとりを、尊い存在として迎え入れること。ご要望を言葉にされる前に察知し、山での体験が真に豊かなものとなるよう心を尽くすこと。形ではなく、魂から湧き出るサービスを私たちは目指しています。

🔭
Curiosity
探求精神

自然への問いは尽きることがありません。岩の一片にも、樹木の年輪にも、霧の流れにも、まだ解明されていない真実が宿っています。私たちは常に学び続け、問い続け、発見し続けます。専門的な研究活動と来訪者への教育を通じて、探求する喜びをすべての人と分かち合うことが私たちの誓いです。

♻️
Sustainability
持続可能性

私たちの活動のすべては、100年後の山の姿を念頭に置いています。エネルギー効率の高い施設設計、地産地消の食材調達、排出ゼロを目指した運営体制——環境への配慮は私たちのビジネスモデルの中核です。現在の豊かさを享受しながら、未来の世代にもその豊かさを確実に渡すことが、私たちの責任です。

受賞・認定実績

私たちの取り組みは、国内外の自然保護・エコツーリズム・地質学研究の各分野において高く評価されてきました。これらの受賞は、私たち一人ひとりの誠実な活動の積み重ねが形になったものです。しかし、最大の報酬は賞ではなく、山と共に歩み続けられることそのものだと私たちは信じています。

🏆
2024年受賞
日本エコツーリズム大賞 最優秀賞
自然保護と来訪者体験の高度な両立が評価され、全国のエコツーリズム事業者の中から最優秀賞を受賞。特に「石英尾根ナイトウォーク」プログラムが革新的なエコツアー体験として高く評価されました。
🌱
2023年認定
環境省グリーンツーリズム認定施設
環境への配慮、地域社会への貢献、教育活動の充実という三つの基準において最高評価を獲得。日本における持続可能な山岳観光のモデルケースとして環境省のウェブサイトでも紹介されています。
🔬
2022年表彰
日本地質学会 社会貢献賞
石英地層の学術研究支援と、地質学の一般普及に対する多年にわたる貢献が認められ、日本地質学会より社会貢献賞を授与される。佐藤研究員の論文は同年、国際学術誌に掲載されました。
2021年選出
東京都優良観光施設 特別推薦
コロナ禍においても自然保護活動を継続し、デジタルアーカイブを通じて山の価値を発信し続けた姿勢が評価される。東京都より「危機においても揺るがない使命感」という言葉とともに特別推薦状が授与されました。
🌏
2019年認証
国際エコツーリズム協会 ゴールド認証
国際エコツーリズム協会(TIES)によるゴールドレベルの認証を取得。日本の山岳保護区として初めての事例となり、アジア太平洋地域における持続可能な自然観光のベンチマークとして国際的に注目されています。
🏔️
2015年受賞
山岳自然保護功績賞(日本山岳会)
日本山岳会より、石英地層保護区域の維持管理と山岳教育活動への長年の貢献が認められ、功績賞を受賞。設立20年を前に、組織としての取り組みが広く認知された記念碑的な受賞となりました。
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